ESMO Congress 2019

525O 大腸癌


525O
ACHIEVE-2 trial: a randomized phase III trial investigating duration of adjuvant (adj) oxaliplatin-based therapy (3 vs 6 months) for patients (pts) with high-risk stage II colon cancer (CC)

背景

 Stage II/IIIの結腸癌を対象に、5-FU/ロイコボリンへのオキサリプラチンの上乗せ効果を検証したMOSAIC試験において、再発高リスク因子を有するstage IIに対してもstage IIIと同程度のオキサリプラチンの上乗せ効果が示唆されている(5年DFS 75% vs 82%)1)。Stage III結腸癌に対するオキサリプラチン併用術後補助化学療法の至適期間を検討したIDEA collaborationでは、stage III全体における3カ月間投与の6カ月間投与に対する非劣性は示せなかったが、再発低リスク(T1-3, N1)例に対するCAPOX療法では3ヶ月間投与の6ヶ月間投与に対する非劣勢が示された2)。末梢神経障害はFOLFOXやCAPOXの主要な治療関連有害事象であるが、治療期間短縮(3ヶ月間 vs 6ヶ月間)により、その発現頻度を有意に低下させることがIDEA collaborationで示されている。

対象と方法

 再発高リスクstage II結腸癌(RSを含む)の治癒的切除例を対象にmFOLFOX6/CAPOX療法3カ月間投与群、6カ月間投与群に1:1の割合で無作為化した。再発高リスク例は以下の因子を一つ以上有する症例と定義した;T4(SE/SI/AI)、腸管閉塞(臨床的)、腸管穿孔・穿通(臨床的)、検索リンパ節個数12個未満、低分化腺癌、印環細胞癌または粘液癌、脈管侵襲陽性(lyまたはv)。層別化因子はレジメン(mFOLFOX6/CAPOX)、年齢(70歳以上/未満)、T因子(T4/T3)、検索リンパ節個数(12個未満/以上)、施設であり、レジメンは無作為化の前に担当医によってあらかじめ決められた。主要評価項目はDFS、副次評価項目はOS、TTF、治療コンプライアンス、有害事象。なおACHIEVE-2試験はIDEA collaborationの一試験として実施され、本試験自体における統計学的設定は行われなかった。

結果

 2014年2月から2017年1月までに525例が登録された。514例が解析対象(mITT)となり、3カ月間投与群 255例、6カ月間投与群 259例中、16%にmFOLFOX療法、84%にCAPOX療法が実施された。その他の臨床病理学的な背景に両群で大きな隔たりは認めなかった。(表1)

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