Annual Meeting of the American Society of Clinical Oncology® 2022

LBA1003 乳癌


Overall survival (OS) with first-line palbociclib plus letrozole (PAL+LET) versus placebo plus letrozole (PBO+LET) in women with estrogen receptor–positive/human epidermal growth factor receptor 2–negative advanced breast cancer (ER+/HER2− ABC): Analyses from PALOMA-2.

First Author : Richard S. Finn, et al.

ホルモン受容体陽性HER2陰性(ER+HER2-ABC)の進行乳癌に対する一次治療としてパルボシクリブ+レトロゾール(PAL+LET)あるいはプラセボ+レトロゾール(PBO+LET)を投与することで得られる全生存期間 (OS)について、PALOMA-2試験からの解析

背景と⽬的

パルボシクリブ(PAL)はPALOMA-1試験の結果により、ER+HER2-ABCに対する治療薬として初めて承認されたCDK4/6(cyclin-dependent kinases 4 and 6)阻害薬である。PALOMA-2試験はER+HER2-進行乳がん(ABC)に対する一次治療としてPAL+レトロゾール(LET)とプラセボ(PBO)+LETを比較した第3相、二重盲検、無作為化試験で、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)はPAL+LET群で著明な改善を認め、PALOMA-1試験の結果を裏付けるものであった(中央追跡期間23か月、PFSはPAL+LET群で24.8か月、PBO+LET群で14.5か月、ハザード比0.58; P<0.001)が、この時点ではOSのデータは未だ解析に不十分だった。
最終的なOSの解析は必要なイベント数に達した2021年11月(追跡中央期間が90か月の時点)に行われ、今回はその結果の報告である。

対象と⽅法

ER+HER2-ABCに対して全身治療歴のない閉経後の患者を対象に、PAL+LETあるいはPBO+LETに2:1に無作為割付し、PAL+LET(PAL125mg/日3週間投与、1週間休薬とLET2.5mg/日)がPBO+LET(PBO3週間投与、1週間休薬+LET2.5mg/日)と比較してPFSを有意に延長することを検証した(図1)。 層別化因子は病変部位・無再発期間・術前/術後内分泌療法の治療歴だった。主要評価項目はPFS、副次評価項目はOS、奏効割合、安全性等だった。副次評価項目であるOSの解析は、PFSが統計学的に有意であった場合、PFSの解析時にOSの有意性を段階的に確認することとなっていた。LETにPALを追加することによってOS中央値は34か月から46か月に改善すると見積り、ハザード比0.74以下を検出するのに390のイベント数が必要だった。(片側有意水準2.5%、検出力80%)

図1 試験デザイン

LBA1003
(発表者の許可を得て掲載)

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