ESMO Congress 2019

LBA3 肝胆膵癌


Atezolizumab + bevacizumab vs sorafenib in patients with unresectable hepatocellular carcinoma: Phase 3 results from IMbrave150

First Author : A.-L. Cheng, et al.

背景

 切除不能肝細胞癌に対する一次治療として、マルチキナーゼ阻害剤であるソラフェニブとレンバチニブがしばしば選択されている1−7。切除不能肝細胞癌の一次薬物療法の患者を対象にしたアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体) +ベバシズマブ (抗VEGF抗体)による第Ib相試験(NCT02715531試験)において、良好な有効性(奏効率: 36% 、無増悪生存期間(中央値): 7.3 ヶ月8-9 )と安全性が報告された。したがって、切除不能肝細胞癌の1次治療例を対象として、アテゾリズマブ +ベバシズマブとソラフェニブを比較した非盲検無作為化比較第III相試験(IMbrave150)試験が行われ、その結果がESMO-Asia 2019(シンガポール 2019/11/23)にて報告された。

対象と方法

 本試験の対象は、薬物療法歴のない切除不能肝細胞癌の患者であった。層別化因子は、地域、ECOG PS 0または1、脈管侵襲の有無、AFP 400 ng/mL以上/未満であった。アテゾリズマブ1200 mg + ベバシズマブ15 mg/kgを3週毎に投与され、ソラフェニブは1回400 mg、1日2回投与された。対象患者は2対1に非盲検で割り付けられた。主要評価項目は、全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)であり、副次評価項目はRECIST 1.1とmRECISTによる全奏効割合であった。(図1)

図1

IMbrave
(発表者の許可を得て掲載)

結果

 本試験には501例が登録され、アテゾリズマブ +ベバシズマブ群に336例、ソラフェニブ群に165例が割付けられた。両群の患者背景は有意差がなく、よくバランスがとれていた(図2)

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