2019 Annual Meeting of the American Society of Clinical Oncology

Abstract #3501 大腸癌


Abstract #3501:
Prospective pooled analysis of four randomized trials investigating duration of adjuvant (adj) oxaliplatin-based therapy (3 vs 6 months {m}) for patients (pts) with high-risk stage II colorectal cancer (CC).

背景

 IDEA試験は12カ国6つのランダム化第III相試験(SCOT[イギリス/デンマーク/スペイン/オーストラリア/スウェーデン/ニュージーランド], TOSCA[イタリア], Alliance/SWOB 80702[アメリカ/カナダ], IDEA France[フランス], ACHIEVE/ACHIEVE2[日本], HORG[ギリシャ])を統合解析した研究である。4つの試験(SCOT, TOSCA, ACHIEVE2, HORG)においてHigh risk Stage II大腸癌が含まれていた。
 MOSAIC試験の探索的サブグループ解析において、High risk Stage II大腸癌に対する5−FUへのオキサリプラチンの上乗せにより5年DFSで74.6%→82.3%(HR 0.72; 95%CI 0.5-1.02; p=0.071)、OSで83.3%→85%(HR 0.91; 95%CI: 0.61-1.36; p=0.648)と統計学的に有意ではないが、この成績向上はStage III症例と大きく異ならなかった。
 IDEA試験においてLow risk Stage III結腸癌(T1-3, N1)に対するCAPOX療法3ヶ月間投与が6ヶ月投与と比較し、非劣性を示した。オキサリプラチンは蓄積用量依存性の神経毒性を引き起こし、FOLFOX療法6ヶ月間投与では12.5%の症例にGrade 3の末梢性感覚ニューロパチーを認めた。

方法

 本研究の目的はHigh risk Stage II大腸癌に対するオキサリプラチン含有レジメンを用いた術後補助化学療法6ヶ月間投与に対する3ヶ月間投与の非劣性を評価することを目的とした、4つのランダム化第 III試験の個々の患者データの前向きプール解析である。

High risk Stage II大腸癌に対して、担当医選択のレジメン(FOLFOX or CAPOX)を3ヶ月間投与または6ヶ月間投与に1:1でランダム化した。High risk Stage IIは、T4、低分化型腺癌、脈管浸潤あり、不十分なリンパ節郭清(10個未満:SCOT, 12個未満:TOSCA/HORG/ACHIEVE)、イレウス発症、穿孔発症のいずれかを有する症例と定義した。
IDEA試験におけるHigh risk Stage IIの試験毎のレジメン、症例数、国の概略は下表の通りである。

主要評価項目は修正ITT解析集団(ランダム化され、投薬を受けた症例)の無病生存期間(DFS)である。DFS(HR; 3ヶ月 vs. 6ヶ月)と両側信頼区間はCoxモデルを用い、試験毎で層別化した。予め予定されたサブグループ解析はレジメン、T4、不十分なリンパ節郭清毎のDFSである。

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